八王子大気汚染測定ニュース |
No7 1991 3.1 |
八王子 大気汚染 測定ネット |
事務局:八王子生活者ネットワーク 八王子市叶谷町915−11 電話:23−8802 |
大気汚染 最悪!! 測定ご苦労様でした 市内252ポイントの平均:0.054ppm |
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測定日 12月4日〜7日 天気 晴、小春日和 風速 東南東 平均1.5〜1.8m/s 今回は上記のように風が弱く晴が続き、大気汚染には最も悪い条件の気象状況で、 これまでのなかで最悪のNO2汚染を記録しました。(裏面データ参照) |
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ワースト3は
@の測定地点は市の八木町自動車排ガス測定局近くの道路際です。 市の「公害の概要」によると、この地点では環境基準は守られていることになっていますが、 それは道路から少し入ったところで測っているからと思われます。 道路際では驚くほどの汚染を示しています。 Aの測定点近くでは、現在マンション建設工事中でトラックの出入りが激しいためにこのような汚れを示している考えられます。 ☆裏面のデータ表からあなたのデータを選び出し、下の棒グラフに赤で記入してみて下さい。 汚れの程度がはっきりします。 |
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☆下の表は今回の測定場所別の平均値を示したものです。
この結果を見て皆さん驚かれたことと思います。 トラックの通行量の多い幹線道路では平均値が基準を超えて高く、 前回6月より住宅街や小・中学校でも高くなっています。 |
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●最近の消費者は、調味料などのビン・缶詰類も製造年月日の新しいものを求めるようになり、 賞味期限の過ぎたものは見向きもされず、製造業者は回収に走り回っているという。 こんな無駄な生活があって良いものだろうか。 怖いのは少々日にちの経った食物でなく、不必要な物流の車を増やして汚染した大気を吸い続けて現実ではないかと思う。 |
☆大気汚染測定運動東京連絡会では、都内を2km毎に区切ってメッシュ測定をしています。 これは道路の影響のないところで測定するので、大気汚染のバックグラウンドを知ることができます。 八王子でも該当地点の方にお願いして、昨年の6月の測定から参加しています。 12月6〜7日の結果を下の図に示してあります。 都心ほどではありませんが、大気汚染の広がりが西下しているのがとても気になります。 対策を急がなくては! |
大気汚染とスギ花粉症
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近年急増しているスギ花粉症患者。これは大気汚染の最大の発生源であるディーゼルトラックからの排出粒子の増加と関係していると考えられています。 各地で行われた調査結果によると (1)首都圏大気汚染地区と東北地方の非大気汚染地区を比較すると、前者における学童の、室内塵・ブタクサ花粉・スギ花粉による感作率が、1972年に比べて1980年に著しく増加していた。 (2)1984年の栃木県の調査によると、今市市のスギ並木街道沿いと山間部の小来川地区では、スギ花粉の飛散数がほぼ同じなのに、 発症率は前者に桁違いに多かった。日光市街地と小来川地区では、花粉数は後者で多いのに発症率は前者で高かった。 (3)1989年度の日本アレルギー学会総会で飛散数では埼玉県寄居の方が、大気汚染の進んでいる所沢より発症率が少なかったという報告があった。 このように花粉症と大気汚染の相関は明らかです、と推定されています。 幹線道路などでは大気中のディーゼル排出粒子濃度が特に高いと予想されます。 すでにディーゼル排出粒子がアレルギー作用を亢進させることがマウスを使った実験で確かめられています。 疫学的な解明が不完全とはいえ、有症者が人口の10%を超えている現状では、大気をきれいにして花粉症を減らす方法にも知恵を絞らなければなりません。 (岩波書店「科学」2月号を参考にしました) |
みんなの声 ●車の絶対量を減らさなければ抜本的な効果は無いと思います。 車を減らすために、個人が安易に車を使わないことも大切ですが、 行政の方でも強力な指導、工夫をして欲しいです。 ●「脚下照顧」 大気汚染と都市交通計画の勉強会で講師が言われた「一年間に生産する車の約半分・各種産業の生産品を買い、 大量の化石燃料を消費し、色々なサービスを享受している」のは一握りの政治家・産業資本でなく、私・貴方なのです。 明治・大正時代の日本には「足尾公害」等は有りましたが、大阪・八幡等を除いて大気汚染は有りませんでした。 そして国民は住宅事情その他不満足ながら日々の生活を送っていました。 環境の悪化を防ぐために、私達は今の生活様式の一部を考え直す時期が来たのではないでしょうか。 |