測定ご苦労様でした

 今回の測定は5月31日〜6月3日は、測定数は304ヶ所、平均値は0.034ppmでした。 天候は、5/31〜6/1は曇り、6/1〜2は夜雷雨が少し、6/3は快晴、風は2〜3日にかけて8〜9m/secとやや強めでした。
 昨年暮れの平均値0.046ppmよりきれいな空気でほっとしました。これは毎年見られる季節的な変化によるものと思われます。 昨年6月の地域別平均値と比べるとほぼ同じ値です。中央部の幹線道路沿いの平均値は夏でも0.067ppmと環境基準値を超えてしまっています。 またワースト3は追分から日吉町、水無瀬橋陣馬街道沿いに集中しました。

◆今回のワースト3
1.陣馬街道水瀬橋 0.101ppm
2.陣馬街道日吉町 0.095ppm
2.20号追分交差点 0.095ppm

(単位はppm)
地域別
  平均値
幹線
 道路
その他
の道路
道路
 以外
二階
 以上
中央部 0.0670.0330.0270.031
北野・由木 0.0560.0280.0260.033
高尾方面 0.0450.0250.0200.028
陣馬方面 0.0480.0260.0250.048
 小中学校の測定数44の平均値は、0.032ppmでした。

排ガスの健康への影響
  実験や調査に着手
 これまでもディーゼル車からの排気ガスが、呼吸器系疾患と何らかの因果関係があるとされてきました。 新聞によると、このほど国立環境研究所(茨城県つくば市)と東京都衛生研究所でそれぞれ独自の調査や研究を始めました。
 国立環境研究所では「ディーゼルエンジン排気微粒子」(DEP)の有害性を調べる実験をネズミを使って始めました。 DEPは、ディーゼルエンジン内の不完全燃焼が原因で発生、粒子が小さく肺や気管支の奥まで入りやすい。 これまで排ガス公害については、NOx対策が中心で、DEPの場合大気中の濃度など基礎データもなく、 環境庁は、今回の実験結果などに基づいて環境指針値の設定を検討する意向です。 一方東京都衛生研究所では、肺の標本を使い含まれる炭粉やベンツピレンの量を測定しました。 ベンツピレンはガン発生の引き金になると考えれている化学物質で、自動車の排ガスやたばこのタールなどに含まれています。 その結果、「これらの物質が肺ガンに関係している可能性を示したといえる。」とのコメントが述べられています。
 都内では昨年度の二酸化窒素(NO2)の環境基準の達成率が前年度を下回ることが都のまとめでわかりました。 大気汚染対策は、NOxとともにDEPについても早急に対策を立てる必要を、両研究所の取組から痛感します。

お知らせ
 大気汚染測定結果報告集会にご参加下さい。
◇日時  9月17日(土)午後1時〜4時30分
◇会場   渋谷区立消費者センター (JR渋谷駅下車5分)
◇内容  講演:「NO2と粒子状物質の健康への影響」
      結果報告、経験交流他
問い合わせ:大気汚染測定運動東京連絡会 03(5275)0257