測定ご苦労様でした
測定日:12月4日〜5日(12月2日〜の方も有ります・印)
天気:12月2日から3日は曇りから晴の穏やかな日でした。4日夜には前線の通過で北風となり寒気が入りました。5日昼ごろには平均風速約10mの強い南風となり、雨も降りました。風や雨の影響はどう現れているのでしょうか。
有効測定数は319ヶ所、うち242ヶ所の測定値をデータ面に示しました。
地域別・測定環境別平均値
単位:ppm
| | 幹線道路 | その他道路 | 道路以外 | 二階以上 |
| 中央部 | 0.046 | 0.030 | 0.031 | 0.030 |
| 北部 | 0.044 | 0.037 | 0.025 | 0.053 |
| 西部 | 0.045 | 0.032 | 0.022 | 0.026 |
| 西南部 | 0.041 | 0.026 | 0.021 | 0.032 |
| 東南部 | 0.052 | 0.031 | 0.031 | 0.028 |
| 東部 | 0.035 | 0.046 | 0.031 | 0.029 |
このほかに、自治会などの測定値は以下の表に示しました。
| | 平均値 | 全測定数 |
| 紅葉台自治会 | 団地内15箇所 | 0.019 | 21 |
| 館町自治会 | 団地内15箇所 | 0.032 | 18 |
| 南陽台自治会 | 団地内2箇所 | 0.034 | 2 |
| 北野町会 | 16号バイパス沿い | 0.079 | 13 |
| その他道路 | 0.046 | 12 |
| 道路以外 | 0.032 | 2 |
| 片倉台自治会 | | 0.034 | 30 |
ワーストランキングは以下の通りです。
北野町会が測定した箇所が大変な汚れを示してランキングに復活しました。トンネルより汚れている値を示しています。
| @ | 北野町549 | 16号バイパス沿い | 0.141 |
| A | 北野町592 | 16号バイパス沿い | 0.127 |
| B | 堀の内第一トンネル | | 0.091 |
| C | 小田野トンネル中央部 | 都道61号 | 0.084 |
| D | 堀の内第三トンネル | | 0.082 |
測定に参加して
堀の内トンネル内は「ものすごく『スス』がたまっている。清掃はどこ」と東部環境市民会議の○○さん。車から排出される浮遊粒子状物質も健康に影響を与えます。
南大沢では、野猿街道の「手前の道は通り抜けに利用され、大型車の利用が多く住民としては困ってます」と○○さん。○○さんは夕方のカプセル回収時に交通量が多いのに驚いたそうです。
中野上町の○○さんは「ガソリン高騰やエコ対策、健康維持のためなどにより、自動車の使用を控えている方が増えているので、測定値に影響しているかどうか結果が楽しみ」とのこと。皆様の周囲では車使用はいかがでしょうか?
大和田町の○○さんは「新しい20号の合流交差点が近いのでホコリが多くなりました」とのこと。
八環研の○○さんは楢原交差点の「近くにスーパーや食堂などが増えて、自然渋滞が目立つようになった」、四谷交差点については「右折レーンが整備され、車の流れがスムーズになってきた!」と観察されています。
東 京 2 キ ロ メ ッ シ ュ 測 定 結 果
| | 平均値(ppm) | 測定数 |
| 全都 | 0.036 | 279 |
| 区部 | 0.041 | 143 |
| 多摩 | 0.030 | 136 |
| 八王子 | 0.028 | 18 |
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2008年酸性雨測定結果(出現回数頻度分布)
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pH5.6以下が酸性雨です
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2008年はpH4.3〜4.6という酸性度の高い雨が最も多く降りました
| pH |
〜3.8 |
3.9 〜4.2 |
4.3 〜4.6 |
4.7 〜5.0 |
5.1 〜5.4 |
5.5 〜5.6 |
5.7 〜6.2 |
| 1月〜12月 |
1 |
14 |
15 |
12 |
10 |
1 |
1 |
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西部地域の大気汚染の影響
2003年6月から測定を続けています。目的のひとつに、恩方地区・佐野川往還(甲州街道裏街道・現在の陣場街道を含む)の路傍に点在している縄文・弥生・古墳・飛鳥時代から室町・戦国時代・江戸時代までの文化遺産の保全の参考資料に利用しています。
佐野川往還には数多くの文化遺産が存在していますが、何百年間も保全されてきた文化遺産が30数年間で崩壊の危険に曝されています。恩方地区は、陣場山や醍醐丸に向かって川下から川上に年間の約70%くらいの風が吹いています。この風に乗って硫黄酸化物や窒素酸化物・炭酸ガスが吹いています。酸性雨も80%位は降っていることになっています。石仏や石像が大気汚染の影響を受けて、石仏の中に有る珪素や石灰石が溶解して崩れています。30数年前の写真や文献と現在の調査資料と比較してみますと、形が変わっているものも数多くあり、今直ぐにでも保全の対応が必要な文化遺産も存在します。
小田野トンネルの中の測定は、圏央道のトンネルの中の汚染の想定に利用していますが意外なことに、高架橋の下の測定値はそれほど増えていません。確かめてはいませんが、自動車の排ガスは高温で廃棄されるとすぐ上昇することも考えられます。高架橋の下を風が吹いていることも原因のひとつでしょう。そのため高架橋の下の着地濃度は多くなっていないと考えています。それを裏付ける測定値が有ります。県央道北インターの上に一箇所だけかかっている美山跨道橋の測定値は上昇をしています。開通前の6回の平均値は0.040であるが開通後の数値は2007年12月は0.052、2008年6月は0.049となり、2008年12月は0.053と確実に上昇しています。この窒素酸化物が酸性雨と反応して酸性雨のpHの低下を促しますと、佐野川往還の文化財にも大きな影響を与えることは間違いないと考えています。
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(諏訪町 ○○)
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大気汚染測定結果報告集会 4月4日(土)午後1時〜5時
渋谷区立消費者センター(03-3406-7641)5階(宮益坂裏)
主催:大気汚染測定運動東京連絡会
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★2009年度第1回の測定は6月4日(木)〜6月5日(金)
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