八王子大気汚染測定ニュース |
No62 2018 8. 1 |
八王子 大気汚染 測定ネット |
事務局: 八王子生活者ネットワーク 八王子市本町3−4 電話:623−8802 |
測定ご苦労様でした
測定日:5月31日〜6月1日
天気:5月31日は曇りで所により雨でした。気圧の谷が通過し、南寄りの風から北西寄りの風となり平均風速2.3m。6月1日は高気圧に覆われ晴れで気温は25℃以上となりました。夕方までは北寄りの風で平均4.3mでした。
測定値:平均値では2017年6月より低い値を観測しました。東部の幹線道路沿いの測定値が前年より高いですが、全体に良い傾向となっています。メッシュ測定でも全都的に低い値となっています。
測定数は205ヶ所、全部の測定値をデータ面に示しました。しかし、分析時の不手際で測定ができなかったカプセルが10個ありました。測定されたのにデータが記載されていない方、大変申し訳ありませんでした。
幹線道路 | その他道路 | 道路以外 | 二階以上 | |
---|---|---|---|---|
中央部 | 0.022 | 0.016 | 0.014 | 0.010 |
北部 | 0.024 | 0.019 | 0.014 | 0.016 |
西部 | 0.020 | 0.016 | 0.015 | 0.009 |
西南部 | 0.019 | 0.015 | 0.014 | 0.011 |
東南部 | 0.027 | 0.012 | 0.014 | |
東部 | 0.026 | 0.016 | 0.021 | 0.013 |
平均値 | 全測定数 | ||
---|---|---|---|
紅葉台自治会 | 0.019 | 13 |
@ | 川町 小田野トンネル高尾方面出口付近 | 美山通り | 0.059 |
A | 大栗川橋南交差点 | ニュータウン通り | 0.057 |
B | 松が谷トンネル西口 | ニュータウン通り | 0.056 |
C | 堀之内特養ホーム・ファミリーイン入口 | 0.048 | |
D | 北野町南交差点 北野町562番 | 16号バイパス | 0.047 |
測定、お疲れ様でした
・「雨上がりですっきりした空気だったように思います」と万町の〇さん。同じく万町の〇さんも「3時間ほど前の激しい雨の後だったので、大気がきれいになったのでは楽しみにしてます」とのこと、久保山町の〇さんは「毎年測定していますが雨の日が多い気がします。汚染が少し低く出るのではないでしょうか」と。確かに雨は空気をきれいにしてくれるようですが、今回の雨は局所的だったようですので効果は如何に! なお、6月の初めの測定は「環境の日」が6月5日だからです。
・上壱分方町の〇さんは「恩方方面からくる車は四谷交差点が混むために弐分方入り口を入り、諏訪神社、松枝住宅わきを通って高尾街道に出て犬目方面に向かいます」とのこと、交通規制が必要なのでは。
東 |
平均値(ppm) | 測定数 | |
全都 | 0.016 | 276 |
区部 | 0.019 | 143 |
多摩 | 0.014 | 133 |
八王子 | 0.010 | 21 |
東京とパリ:きれいな空と都市5月、「きれいな空と都市 東京フォーラム」がC40(世界大都市気候先導グループ。温室効果ガスの削減に取り組む)の後援で開催され小池都知事とパリ市長が共同声明を出した。パリでは通行制限区域の設定(セーヌ川右岸の自動車走行禁止)、環境負荷の高い自動車の規制、クリーンな公共交通の進展、地産地消で食品部門による温室効果ガス排出を40%削減、と具体的な取り組みを盛り込んでいる。一方、東京都はゼロエミッションビークルの新車販売台数を5割まで引き上げて普及を促進、「チームもったいない」による分別・リサイクルの更なる徹底、を掲げている。 2020年、2024年のそれぞれのオリンピックに対しては東京は「使用済小型家電からのメダル用金属の回収、水素エネルギーの普及」とし、パリは「既存会場の利用、公共交通やシェア交通による移動。セーヌ川を泳ぎ可能に」としている。パリと比べると、東京の取り組みは効果と具体性が欠けているように思える。 ゼロエミッションビークルは当ニュース60号でも取り上げているが、東京での電気自動車普及の実現には困難が伴う。200ボルトの電源による充電の問題だ。戸建ての場合は電源設置が可能だが、都市部人口の多くが住んでいるマンションでは駐車場に設備投資が必要で難しい。マイカー以外でのEVの普及、レンタルやシェアによる移動手段の普及などと限定するなど実現可能性を考慮してほしい。水素エネルギーに対しても同様、新しい技術に目を向けるのは結構であるがもう少し地に足を付けた提案が望まれる。 地に足を付けると言えば、7月2日、菅官房長官が記者会見で「空飛ぶ車」の実用化に意欲を示した、との報道があった。菅氏は「都市部の渋滞対策、災害時の活用、観光促進に活用を想定。将来的には社会問題を解決する可能性が期待できる」と利点を強調、したそうだ。経済産業省と国土交通省で官民協議会を立ち上げ工程表を策定するとのこと。新技術の開発・実用化に期待、という点は良いが、危険性を含め、実現可能性が低いことは誰もが感じることであろう。 期待と夢ではなく、地道な取り組みこそが望まれる。 |
大気汚染測定結果報告集会10月6日(土)午後1時〜5時 渋谷区立消費者センター(03-3406-7641)5階(宮益坂裏) 主催:大気汚染測定運動東京連絡会 |